最近のマイブームはサウナです。
きっかけは、こちらです。
この動画を見てから、さっそくサウナを体験。
サウナ、水風呂を経て外気浴に入って感じた感覚。
すぐにこれが「ととのう」だと実感しました。
この世界についてもっと知りたい。
そして思わず手に取ったのがこちらの本です。
『医者が教えるサウナの教科書』は、本当に参考になりました。
サウナの正しい入り方。
「ととのう」のメカニズムとは。
サウナに入ることによる効能。
研究が示すサウナの健康効果。
読んだ内容の記憶の定着と、多くの方にとって参考になればと思い、この本を読んで学んだことを本記事にまとめました。
目次(クリックすると自動で飛びます)
『医者が教えるサウナの教科書』からの学び①:サウナの正しい入り方
『医者が教えるサウナの教科書』を読んで、一番良かったのは、正しい入り方を理解できたことです。
本著では、サウナに入る上での様々ノウハウが紹介されています。
全部が全部を紹介できないので、3つに絞って紹介します。
一つ目は、サウナからの水風呂、外気浴の基本ワンセット。
二つ目に、目的別の最適なサウナの入り方。
三つ目に、サウナ設備を選ぶ上で押さえておきたいポイント。
また本書で内容に加え、実践しているおすすめサウナ術もお伝えできればと思ってます。
サウナの基本ワンセット:サウナ→水風呂→外気浴
以前こちらの記事で紹介した内容と被る部分もありますが、サウナの基本ワンセットについて解説します。
サウナの恩恵を最大限享受するには、サウナ、水風呂、外気浴の基本セットを理解することが最初のステップです。
ここでは、サウナ、水風呂、外気浴のそれぞれの本で紹介あったコツに加えて、私がこだわりでやっているおすすめしたいことについて紹介します。
サウナの入り方のコツ①:サウナ編
サウナの入り方で押さえておきたいポイントは次の三つです。
- 出る目安は「心拍数が平常時の2倍」もしくは「背中の真ん中が温まったら」。
- 「あぐら」もしくは「体育座り」で、なるべく体全体が同じ高さになることを意識する。
- なるべくヒーターから遠い場所に座る。熱さを求めるなら上の段に、不慣れは下の段に座る。
また、個人的なこだわりとしては、十分なスペースが確保できていて、周りに迷惑がかからない範囲で、ちょっとした体操を取り入れています。
あぐら座りをしたまま、両腕を前または左右に上げ、小さな円を描くようにぐるぐる回します。
すると、心拍数も上がり、体が温まるのも早くなり、時間短縮になります。
後述のランチサウナや時間が限られているときにおすすめです。
サウナの入り方のコツ②:水風呂編
水風呂の入り方で押さえておきたいポイントは、次の4つです。
- 出る目安は1分程度で、気道がスースーしたタイミング。
- 水風呂の温度は16〜17度が最適。低すぎるとドーパミンが出て依存症になるため注意。
- 半身浴は良くなく、入るのであれば全身で入る。体勢は浮遊が望ましい。
- 水風呂が不得意の方は、入る前に大きく息を吸って、息を吐きながら入ると入りやすい。息を止めて入るのはNG。
サウナの入り方のコツ③:外気浴編
外気浴の方法で押さえておきたいポイントは、次の4つです。
- 終える目安は5〜10分程度で、足の末端が冷たく感じてきたら。
- 水風呂から出たら手早くタオルで体を拭く。
- 真正「ととのい」タイムは最初の2分間、水風呂出たら速やかに外気浴に移行する。
- 横になるかととのい椅子に座る。できるだけ体は水平にしたほうが良い。
本には書いてないのですが、私のこだわりとして外気浴の際におすすめしたいことが3つあります。
一つは、リクライニング式のととのい椅子に座っている時や、仰向けになっている時に、顔の向きを変えることです。
真上だけではなく、横に向けたりします。
そうすると、なんと表現すれば良いのか。
くるくる回りながらの浮遊感を味わえて、とても心地良いです。
もう一つは、手や足の指の一部に神経を集中して動かすことです。
例えば、両足の親指を触れるか触れないかくらいの状態からゆっくりくっつけてみる。
手の人差し指のまずは第三関節から、次に第二関節、次に第一関節を徐々にゆっくり動かしてみる。
神経や感覚が研ぎ澄まされた状態を実感できると思います。
最後の一つは、タオルの置き場です。
タオルで下半身を隠す方が多いですが、私は全開です。
その代わりにそのタオルで目を覆うように顔にかけます。
日光の眩しさも防げますし、下半身にタオルを被せると被せた部分の重みも感じずに自然体でいられます。
好みやポリシーの域かもしれませんが、ぜひお試しください。
パピーゴ
眠りたい場合と集中した場合のサウナの入り方
サウナの基本セットを何回繰り返すべきか。
目的に応じておすすめできるセット数を決めましょう。
目的別サウナの入り方①:集中力強化
基本的にこれから眠気を飛ばす必要がある、集中する必要がある。
この場合は、1〜2セットになります。
一日の仕事のパフォーマンスを高めたいという方には、著者は早朝サウナを進めています。
サウナのために1・2時間早起きできるという方はとても実践的な習慣だと思います。
早朝サウナはやったことありませんが、ランチサウナは習慣として取り入れています。
自宅の近くにスーパー銭湯が近く、在宅勤務時には週1くらいの頻度で実践しています。
私のランチサウナの日のタイムスケジュールを紹介します。
12:00 昼休み開始
12:00 – 12:05 自宅からサウナのあるスーパー銭湯に移動(徒歩10分の距離を走って短縮、心拍数も上げておく)
12:05 – 12:15 スーパー銭湯受付、着替え、体を清める(シャンプー、体を洗う)
12:15 – 12: 25 サウナ(10分程度、心拍数が125くらいに到達するくらいまで)
12:25 – 12: 30 かけ湯で汗を流す、水風呂に入る(約1分間)、体を拭く、外気浴エリアに移動
12:30 – 12: 40 外気浴@ととのい椅子
12:40 – 12:50 シャワー、着替え、会計
12:50 – 13:00 スーパー銭湯から自宅に歩いて移動
13:00 – 完全に整った状態で業務再開
目的別サウナの入り方②:体を休める
営業終了、あとは心身共にしっかり休みたい。
この場合は、サウナを多めに4−5セットをこなすのがおすすめとのことです。
著者がおすすめする夜サウナの入り方としては、サウナ(4セット以上)、夕食、サウナから4時間以上経過した状態で就寝です。
この方法も2回ほど試しましたが、あまり熟睡効果を実感できていません。
FITBITの睡眠スコアも70・80点代で、普段よりスコアが悪くなります。
勝手な推測ですが、原因は二つあると考えます。
一つは、睡眠時間が短くなること。
18時夜サウナ開始、20時までにサウナを終えて夕食したとしても寝るのは24時です。
翌朝6時に起きるとして、睡眠時間は6時間未満になります。
もう一つは、食事後、就寝するというのも悪影響を与えているものと思います。
睡眠スコアの中でも、安静時の心拍数以下の割合によって左右される「回復」のスコアも悪いです。
睡眠時の平均心拍数が高く、就寝時の心拍数が普段より高めです。
私なりの結論としては、夜サウナでじっくり体を休めたい場合は、次のようにしています。
- サウナを4−5セットする。
- あったかいお湯に15分以上浸かる。
- 夕食を取らない。
- 湯船に浸かってから90分後に就寝する。
18時夜サウナ開始、20時半ごろに風呂から上がり、22時には就寝するというようなスケジュール配分になります。
サウナ選びで押さえておくべきポイント
本書では、科学的根拠も交えてサウナ選びで押さえておくべきポイントがたくさん解説されています。
ここでは、その中でも3つ重要と思うサウナ選びのポイントを紹介します。
サウナ選びのポイント①:ウェットサウナ、とりわけフィンランド式サウナが最強
サウナはドライサウナとウェットサウナに大きく分かれます。
ドライサウナは高温で低湿。遠赤外線サウナもその一種です。
ウェットサウナは、ドライサウナほど高温でありませんが、湿度が高いです。
日本ではドライサウナが多いとされています。
健康効果という観点では、ウェットサウナが良いとされています。
ウェットサウナはドライサウナに比べ、深部体温が上がり、健康効果の恩恵を得られます。
とりわけ、ウェットサウナの中でも、著者は比較的に高温でかつ低湿でないフィンランド式サウナがおすすめとのことです。
ウェットサウナとドライサウナのどちらかを選ぶとしたら、ウェットサウナを選ぶようにしましょう。
サウナ選びのポイント②:サウナ、水風呂、外気浴までの導線が短いこと
二つ目に重視すべきサウナ選びのポイントは「導線」です。
特に重要なのは、水風呂から外気浴まで、できるだけ体を動かさず、最短で移行することです。
前述の通り、真正ととのいタイムは、水風呂出てから約2分間です。
この貴重な2分間を最大限外気浴に割くためには導線が重要になります。
サウナ施設を選ぶ際には導線を意識しましょう。
はじめて行くサウナ施設の場合、サウナ・水風呂・外気浴スペースの配置を事前に確認しておきましょう。
また、施設によっては水風呂と外気浴スペースの導線が長い場合があります。
その場合は、外気浴スペースの活用は諦め、水風呂の近くの座れる場所や脱衣所の扇風機前の椅子などで代用しましょう。
サウナ選びのポイント③:外気浴のスペースと椅子もこだわるべき
本著では、外気浴の際は、できるだけ横に水平になることをおすすめしています。
横たわるスペースがあればベスト。
リクライニング式のととのい椅子でも良いです。
余談ですが、個人的にはコールマンのインフィニティチェアーがおすすめです。
この椅子を外気浴エリアで見つけたら、まっさきに使いましょう。
『医者が教えるサウナの教科書』からの学び②:サウナに入ることにのよる効能
『医学が教えるサウナの教科書』では、サウナに入ることによる効能について、丁寧かつ網羅的に解説されています。
ここでは、本書を読んだ内容で、私が面白いと思った点、人に伝える際に重要と思った点を中心に紹介したいと思います。
脳への影響、身体への影響、サウナに関するキャッチーな研究結果の3点を中心に紹介します。
サウナの効能①:脳への影響
サウナに入ることにより、以下のような脳の機能アップにつながります。
- 集中力が上がり、頭がスッキリする
- 認知機能が向上する
- 感覚が研ぎ澄まされる
- 脳の代謝を促進、代謝物質も回収する
DMNの消費量が減ることで集中力が上がり、頭がスッキリする
まずDMNとCENについて触れなければなりません。
DMNは、Default Mode Network(デフォルト・モード・ネットワーク)の略で、脳が意識的に活動していない時に働く脳回路です。
CENは、Central Executive Network(セントラル・エグゼクティブ・ネットワーク)で、集中して仕事を行なっている時に活性化する脳回路です。
端的に言うと、DMNはぼーっとしている時、CENは集中している時の脳回路です。
片方が活性化するともう片方が非活性化する関係にありますが、脳の作り上、DMNが優位です。
DMNが脳で消費するエネルギーの70-80%を奪っているようです。
そして脳のパーフォマンスを高めるために必要なCENは5%程度のエネルギー消費に留まっています。
そこで、DMNの活動を抑え、脳の消費エネルギーを抑えると言うのがカギとなるわけです。
ところが、DMNの活動を抑えるにはどうすれば良いでしょうか。
「何も考えず、ぼーっとしてみる」というのが解になりますが、意識してやってみてください。
おそらくあれこれ考えてしまい、その間にDMNもちゃっかり活動し、脳のエネルギーを消費してしまいます。
そこで、期待できるのがサウナの効果です。
サウナに入ると、体内の持てる全ての力を総動員して、体が環境に適応しようとします。
脳も思考を巡らす余裕なく、強制的にDMNの活動が減ります。
以上が、DMNの活動を抑えることで、脳疲労が軽減するメカニズムです。
サウナによって「頭がスッキリする」、「集中力が高まる」といった効果が見込めます。
α波が正常化して、認知機能・集中力が向上する
次は、α波(アルファ波)について説明しなければなりません。
α波とは、リラックスしている時にでる脳波で周期は8-13Hzで、平常値は10Hzくらいと言われています。
α波が正常化すると、認知機能(ワーキングメモリー)や集中力に向上する一方、乱れると機能が損なうとされています。
例えば、認知症の方の場合、α波が乱れており10Hzより低い場合が多いようです。
著者が独自で行なった調査では、被験者20名のうち、サウナに入った被験者全員がα波が正常化したとの結果が出ました。
サウナに入ることで、認知機能や集中力が向上し、期待できると言えます。
右側前頭葉のβ波が増加して感覚が研ぎ澄まされる
α波が穏やかな波に対して、β波は少し荒い波のようなものです。
β波が増加するとその脳の部位が活発になっていることをします。
著者の調査では、サウナに入ると右側前頭葉のβ波が増加することがわかりました。
これが何を意味するか。
前頭葉は、感覚や認識、情報の分析を司る領域です。
右側は、音楽や空間把握、発想などを担っています。
つまり、この部位が活性化することによって、感覚が研ぎ澄まされ、アイデアなどが浮かびやすい状態になることが挙げられます。
サウナに入った後に、新しいアイデアが浮かんだりといった経験がありますが、脳の活動が密接に関係しているようです。
深部血流によって脳の代謝物質が回収される
外気浴中に感じる、心臓と脳がドクドクとした感覚。
サウナに入ることで心臓のポンプ機能が70%程度上昇するとの研究があるようです。
メカニズムとしては、サウナで心拍数が上がる。
水風呂入り、皮膚表面の血管が瞬時に収縮する。
そうすると、血液が体の中心部に集まり、脳を含めた深部血流が増加します。
脳への血流が増えることによって、脳の代謝物質も進み、老廃物などを血液で押し流して回収できる。
感覚的に脳の中の古くなったゴミが綺麗さっぱり押し流してくれる。
サウナ後に脳がスッキリするも理解できます。
サウナの効能②:身体への影響
サウナに入ることにより、身体への2つのポジティブな影響があります。
一つは、炎症が減少し、活性酸素が減少することで肩こりや腰痛が改善する。
またそうした痛みが起こりにくい体に変えてくれる。
もう一つは、皮膚細胞が修復され、肌が綺麗になる。
この二つの効能のメカニズムについて解説します。
肩こり・腰痛が改善する、体質改善する
サウナの温熱効果で凝り固まった筋肉がやわらぎ、血流が増加します。
血流が増えることで、先ほどの脳の話と同様に、肉体疲労の物質の回収が進みます。
炎症が減ったり、活性酸素が減り体質改善も効果があります。
皮膚細胞が修復され、肌が綺麗になる
更にお肌のコンディションが良くなることが期待できます。
サウナの熱によって刺激を受けるとヒートショックプロテイン(HSP)という物質を出します。
ヒートショックプロテインは、タンパク質の一種です。
紫外線や活性酸素などによってダメージを受けた細胞を、処分したり修復したりする機能があります。
このヒートショックプロテインによって、ダメージを受けた皮膚細胞が修復され、お肌が綺麗になると言う訳です。
研究が示すサウナによるキャッチーな影響
『医学が教えるサウナの教科書』では、前述のサウナの脳や身体に与える影響を裏付けるものとして、2つの研究結果が紹介しています。
サウナがいかに素晴らしいか。
説得力が増すので、覚えておくか簡単に情報として引き出せるようにしておくのはいかがでしょうか。
ウィーン大学による研究結果
1990年のオーストリアのウィーン大学に研究によると、週2回サウナに入る人はそうでない人に比べ、約50%も風邪にかかる可能性が低いとの研究結果があるようです。
[Say]週2回も入るような変人と普通の人の比較です。生活習慣など他に原因があるのでは。なんてことを考えてしまいますが。[/say]
米メイヨー・クリニックによる調査結果
2018年の米メイヨー・クリニックによると、サウナに週1回入る人に比べ、週4−7回入るは次のような調査結果が出ています。
- 心筋梗塞52%減少
- アルツハイマー65%減少
- 認知症66%減少
- 精神疾患77%減少
パピーゴ
『医者が教えるサウナの教科書』からの学び③:ととのうのメカニズム
最後にこの本を読んで良かったと思えた3つ目の点です。
それは、「ととのう」という状態を、しっかり学び理解できた点です。
なぜ水風呂から出て外気浴に移行の最初の2分が重要なのか。
そしてこの2分間で体の中で何が起こっているのか。
簡単に解説したいと思います。
2分間の不思議な時間:真正ととのうの状態
なぜサウナがたまらないのか。
病みつきになるのか。
それは「真正ととのう」にあると思っています。
控えめに言って、これを知っているのと知らないのでは見えている世界が異なります。
脳は「ふわーん」と浮いていくような、体は「ずどーん」と沈んでいくような。
とても気分の良い感覚です。
この感覚が水風呂を出て、外気浴に入った直後に感じられます。
ととのうのメカニズム
この真正ととのうがどうして起こるか。
それは、一言で言うと、血中アドレナリンが残っているのに副交感神経が優位になっているという稀な状態が作り出されているからです。
サウナ、水風呂に入ることで体は日常とは異なる過酷な環境に適用するためアドレナリンを分泌し、体は興奮状態になります。
そこから外気浴に移ると、今度はリラックス状態になり副交感神経優位な状態になります。
ただ、通常の副交感神経が優位の状態かと言うとちょっと異なります。
それは、血中にアドレナリンが残った状態です。
血中のアドレナリンの半減期(半分になるまでに要する時間)は2分と言われているため、水風呂を出て2分の時点でもまだ残っています。
リラックスしてるけど興奮している状態が作り出されているわけです。
これはサウナでしか味わえない感覚です。
パピーゴ
まとめ:『医者が教えるサウナの教科書』からの学んだこと
以上、「サウナの最強入門書:『医者が教えるサウナの教科書』のレビュー」でした。
サクッとまとめるつもりで書き始めた記事でしたが、毎度のことながら長くなってしまってすみません。
サウナの正しい入り方、サウナに入ることによる効能、ととのうのメカニズムについて紹介してきました。
本の紹介なのか、サウナの紹介なのか、よくわからない内容の記事になってしまいました。
この記事が少しでもあなたにとって役になり、何かしらの行動を起こすきっかけになれば幸いです。
最後まで、ご精読ありがとうございました!!